こんにちは。本日は最近気にしている方も増えている『住宅ローン変動金利はあがるのか問題』について。個人的な考察&見解を語ってみたいと思います。
先月、ウクライナ侵行を背景に、レートで一時1ルーブル1円を切るなど、ロシアの法定通貨であるルーブルの価値が急速に下落する場面がありました。調べてみますと、ここ約20年間は1ルーブル4円ほどで推移していたようです。要因としては、ロシアによる侵行に対し各国による経済制裁が行われていること、とりわけニュースにも大きく取り上げられているように、国際送金決済システム(SWIFT)からの排除が影響しています。
このSWIFTから除外されてしまうと、輸入も出来なければ輸出も出来ない(ルーブルで支払いが出来ない、そして外国通貨=ドルを受取ることも出来ない)ということになり、人間でいえば体内の血液の流れを止められるようなもので、すなわち経済の死に繋がることを意味しており、「金融の核爆弾」とも呼ばれているそうです。
ですので、ロシア国民は、国内の銀行が債務不履行に陥る懸念から銀行の倒産を恐れ、預金をおろし現金にしようと押しかけており、さらにその現金をドルなどの外貨に両替しようという動きを起こしていると報道されました。
こうした状況を抑えるため、ロシア政府は政策金利を9%から20%へ引き上げました。『利息が沢山つくので、ルーブルを手放さないでくださいね』というメッセージです。そこで、日本の円相場と政策金利の関係を考察したいと思います。
ご存じの通り日本の現在のゼロ金利政策というのは長く実施されており、約2000年頃から約20年以上も行われています。その約20年もの間、円の相場というのは一番高いときで、1ドル75円、一番安い時で1ドル135円と、調べてみるとかなりの値幅域があったことがわかります。
しかしながらもその間変わらずゼロ金利政策がとられ続けていることは、日本の実体経済がずっとデフレ(不況)状態にあったという背景があり、国内経済の仕組みもゼロ金利政策を前提につくられているようなところもあるので、3月に好況による急激なインフレ抑制のためゼロ金利政策を止め3年ぶりに0・25%金利の引き上げを決定したアメリカとは全く状況が違うわけです。
そういったことから私たちの業界である不動産業界においては、各金融機関において住宅ローンの変動金利は底値を打った感があるものの、ここからV字で変動金利が上昇していくかというと、なかなか想像が出来ないと私は思いますが、皆様はどうお考えでしょうか?(※長期固定金利については若干引上げが出てきています)。
↑ダイヤモンド社 不動産研究所より