■価格の決定
不動産の価格決めには難しい一面があります。例えば、複数の不動産会社に査定を依頼して提示された価格が全く同じとうことはないでしょう。提示された価格に対する根拠をしっかりと確認し、理解した上で適正な価格決定を行ってください。
高額査定には注意!
提示された価格が予想以上に高額だと思ったら、嬉しい気持ちを抑えて少し踏みとどまって考えてみましょう。誰しも、住み慣れた住宅や、その不動産について思い入れが深ければ深いほど、少しでも高く売りたいと思うのが当前です。これが売主様の心理です。査定依頼をした不動産会社から「希望価格はおいくらぐらいですか?」と聞いてくる場合があります。その場合は、絶対に答えないでください。そう多くはないと思いますが、媒介契約を結ぶために、売主心理を突いてその希望価格より高い金額、またはその金額に合わせて金額提示をしてくる会社もあるようです。実際に市場では「何故こんな金額??」と思うような売出物件もあります。案の定、小刻みに価格を下げて最終的には時間もかかり、相場以下で取引されているケースも見受けられます。
提示金額が高ければ嬉しいものですが、その価格についての裏付けは説明されているか信頼できるものかしっかり見極めてください。
【弊社のポリシー】
弊社では、価格根拠を示し分かり易い説明を心がけ、売却予想価格を提示しています。勿論、最終的に依頼者様の要望も尊重し多少の調整も行い依頼者様に価格を決定して頂いております。しかし、所有者様が希望する価格が弊社の提示価格と著しく乖離があり、どうしてもその価格は譲れないというような場合、及び明らかに所有者様の損益に繋がると判断した場合は売却依頼をお断りさせて頂いています。
慎重に判断し適正な価格決定をされてください。
■媒介契約
媒介契約とは、不動産会社へ対し、購入希望者探しから売買契約締結、引き渡しまでの取引に係る業務を依頼する契約の事を言い、宅地建物取引業法第34条の2で法的に義務づけられています。また、媒介契約を締結すると不動産会社は、宅地建物取引業法によって、レインズへの情報登録やレインズから発行される登録証明書を依頼者へ届ける事が義務付けられています。(専属専任媒介契約、専任媒介契約では登録が義務、一般媒介契約では登録は任意、賃貸は任意)
媒介契約締結時には所有者本人確認及び登記識別情報(権利証)確認が行われます。
媒介契約の種類
契約の種類
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一般媒介
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専任媒介
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専属専任媒介
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売却の依頼
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複数の会社
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1社のみ
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1社のみ
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レインズへの登録
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任意
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7営業日以内
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5営業日以内
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活動状況報告
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義務なし
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2週間に1回以上
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1週間に1回以上
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売主が自ら発見した相手と直接売買契約
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〇
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〇
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×
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契約有効期間
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3ヶ月以内
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3ヶ月以内
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3ヶ月以内
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■レインズとは
国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営している、不動産情報のコンピューターネットワークシステムのことで、不動産業者がお互いの物件情報を共有し、他社が媒介契約した物件情報を自社の購入希望のお客様へ紹介し取引を成立させる仕組みになっており、不動産取引の適正化と円滑化を目的としています。レインズに登録されることによりスピーディに買主様を見つけ、円滑に取引を進めることができます。
■囲い込み
レインズへ物件登録をしたにもかかわらず、他の不動産会社が問合せしても物件を紹介させない行為を業界では囲い込みと言います。不動産売買仲介の場合、売主様と買主様の双方から仲介手数料を受領することができますが、囲い込みをする不動産会社は、自社で売買契約を成立させ仲介手数料を多くもらえるようにしているわけです。この行為は、不動産取引の適正化と円滑化を阻害する行為で不動産業界では問題視されています。中には、意図的にレインズに登録しない会社もあるようです。
囲い込みは、売主様や不動産を探されている方にとって損益となり、不動産会社の身勝手な行為です。
不動産を購入しようと考えている方の中には、自身の故意にしている営業マンや信頼のおける不動産会社を通し、安心して購入したいという方もいらっしゃいます。そういった意味でも『囲い込み』は売主様や買主様の機会損失となってしまいます。(弊社では、このような場合お客様へは直接その不動産会社へ問合せをしてみるようお勧めしています。勿論、問題があればいつでも相談に乗れるようにしています)
囲い込み業者にはご注意を!